羅臼産ホッケの旬の時期はいつなのか気になるところですね。
このホッケという魚ですが、北海道沿岸ではほぼ年中捕れています。
そのため、魚屋さんでは一年中見ることもできるのではないでしょうか。
ただし、その味となると旬の時期や漁法と漁場(場所)も大きく関わってきます。
この記事では、羅臼産ほっけの旬の時期はいつなのか?
漁時期の違いや漁法と漁場による味の違いなども詳しく紹介していきます。
羅臼産ホッケの旬の時期はいつ
羅臼産ホッケの旬の時期はいつなのかについてですが、やはり秋でしょうね。
秋に北海道の沿海(えんかい)で捕れるホッケは脂がたっぷりとのっていて一番美味しいです。
厳密には、10月から12月にかけて水揚げされる真ボッケのことです。
またこの魚は、ほぼ北海道全域の沿岸部で捕れます。
その中でも個人的にはやっぱり羅臼産のほっけが一番美味しいと思っています。
その漁法ですが、同じ羅臼でのホッケ漁の中でも刺し網漁というもので捕るホッケが一番!
地元漁師というわけではなく、いろんな漁師町のほっけを食べてみた率直な感想です。
ここはあくまで個人的な意見と言われればなんですが、羅臼産真ボッケは消費者からの評価も高いです。
羅臼産ホッケ美味しい理由は刺し網漁に止め漁と即席漁があるから
羅臼の刺し網で捕れるホッケが一番美味しいといいましたが、その漁法は二段階で行われることもあります。
それは、刺し網による止めホッケ漁と即席(そくせき)と呼ばれる漁法です。
このどちらも、刺し網で行われる漁なのですが網を巻く時間帯と日数が変わります。
止めホッケ漁というのは主に前日に仕掛けておいた刺し網でホッケを捕ることをいいます。
また、即席というのは前日ではなく、漁をする当日の朝早くに網を仕掛けて3時間ほど待つのです。
この刺し網を、その日のうちに網を巻き上げてしまう即席という漁法を行ないます。
では、このどちらが美味しいホッケとなるかお分かりでしょうか?
単純に考えると刺し網を1日仕掛けておいて捕る止めホッケ漁より、その日に捕ることができる即席のほうが新鮮で美味しいとおもいますよね。
実はこれ、止めホッケ漁で捕られたホッケのほうが断然に美味いんです。
その前に、刺し網漁のホッケがうまい理由ですが網の目でホッケが締め付けられたときにホッケの体に脂が回るためといわれています。
ではその中でも止めホッケ漁が良いのは、刺し網に捉えられたホッケが網の目により締め付けられた時間が長いほど脂がまわるためです。
長ければ良いといっても、日数で1日か2日が限界でこれ以上だと肝心なホッケが傷んできます。
そのため、羅臼の漁師はホッケ漁が盛漁期(ピーク)のときには止めと即席の両方の漁をします。
こうして新鮮でかつ美味しいホッケを捕っているわけなんです。
羅臼産ホッケが美味しい理由は漁場にある
羅臼産ホッケが美味しい理由は漁場にも関係します。
羅臼産ホッケという名前の通り羅臼沖がその漁場となります。
この漁場で捕れる魚はほっけに限らず、真鱈(まだら)やスケソウダラ、メンメ(キンキ)など他にも美味しい魚が生息しています。
これらの魚が美味しくなる理由の一つが地形にあります。
あなたもご存じかもしれませんが、羅臼は知床半島(世界自然遺産)に位置する町です。
その山々から流れ出る雪解け水は、知床の深い森を通って栄養をたっぷり含んでいます。
また、海底の地形ですが沖合数百メートルも出れば深さ1000メートル以上の深海となります。
水深が深いため水圧もかかるのでホッケも身が締まりきっています。
そして、この深海から水深20~30メートルほどの浅瀬までは海底の地形の落差が急で距離がとても短いです。
場所によっては、距離にして100mほどで水深がこのくらい変わってきます。
深海で身が引き締まったホッケは餌を求めて浅瀬に一気に移動するため身が引き締まったままを維持しています。
これも羅臼産ホッケがうまい理由となります。
まとめ
羅臼ホッケの旬は10月から12月です。
数ある漁法の中でも刺し網漁で捕れるホッケが一番美味しいです。
長年漁師をやっていますが、この考えは昔から変わっていません。
その刺し網漁の中でも即席漁より、止め漁の羅臼ホッケが断然うまいです!
また、知床半島の豊かな恵みと海底の地形も、羅臼ホッケを美味しくする理由となります。